サントリー武蔵野ビール工場

2015年1月30日

旧 9月23日 先勝

土曜日にサントリーのビール工場の見学に行ってきました。
ユーミンの「中央フリーウェイ」の歌詞にあるビール工場です。
メンツはFちゃん、Cちゃん、J君との4名。

1963年の操業ということで、私とJ君と同い年でした。
昨日も書きましたが、今月から見学コースをリニューアルしたといういいタイミングでした。
ただ土曜だからなのか、装置はほとんど稼働していなくてそこはちょっと残念でした。

しかしかつて私は、キリンの生麦工場と、サッポロビールの北海道工場に行ったことがありますが、
その時も装置はあまり稼働していなかったかもしれません。
充填ラインなんか動くとうるさいですからね。

サントリーというメーカーは鳥井信治郎という人が創業したのですが、
赤玉ポートワイン、ウイスキーの製造販売を次々と成功させました。
ちなみにその頃はサントリーでなく、寿屋というメーカー名でした。
昭和30年代には酒造界の3Kといって、キリン、菊正宗、寿屋という言われ方があって、
これはこの三社のシェアが高く、売手市場が続いていたことによります。

鳥井信治郎の夢はビールでの成功でした。
日本に最初に出来たビール会社はキリンビール(生麦工場)、その後ニッポンビール、エビスビール、
サッポロビールなどが出来ますが、戦前に国策でキリンビール以外は大日本ビールとなります。
(戦後分割して、サッポロ、アサヒ、エビス)

寿屋時代は「オラガビール」というブランドで売り出しましたが、失敗の連続でした。
その後信治郎はビール事業から撤退。

夢を繋いだのは息子の佐治敬三、信治郎の実子ですが子供のころ養子に入っているので別姓です。
佐治敬三はもともと強かったウイスキー事業をテレビCM等を活用し更に伸ばし、
念願のビール事業の復活を遂げました。

しかし、このビール事業も長く利益を出すことがなく、「モルツ」ブランドによって近年ようやく
儲けのでる状況になりました。

工場見学では、「プレミアム・モルツ」をつくる為にいかにこだわっているかを、
ラインを周りながら説明を受けます。
原材料は、水、麦芽、ホップ、酵母のみ。
だから、単純なのですが、よりこだわりがわかりやすいという図になります。

これ、第三のビールなんかじゃできないですよ、原料も工程も複雑で無理やりうま味をつけるのですからね。

さて、さんざんサントリーを誉めてきましたが、かつてはそんなに優等なメーカーではなかったです。
オールドやホワイトなどのウイスキーには輸入のバルク品をブレンドしてたし、
赤玉なんかワインといえるシロモノじゃないし。
焼酎なのに「樹氷」なんてうそウォッカを作ったり…。

それでも、酒業界に与えた業績が大きいことは間違いありません。
ウイスキーで「山崎」を造った頃から、メーカーしても非常に真摯なものを感じます。
モルツもその流れでしょう。

約45分の見学の後はお楽しみの試飲です。
早速、そのプレミアム・モルツをごっくん、こりゃ美味しいです。
きっと先入観なくても美味しいのだけど、ありがたみが違います。

試飲時間は15分、レギュラーサイズのビールグラスでおかわり2杯可能です。
連れのメンツは1~2杯だったけど、3杯飲みましたよ。

みなさんも行ってみるといいですヤザワのCMはウソではありません。

(Hatena::Diaryより転載)