製紙業界偽造問題

2015年1月9日

この前も書きましたが、再生紙の偽造問題。

印刷用の用紙はおおむね「上質紙」。今回の偽装もこの上質紙が中心でした。上質紙は滑らかで、白色度が高く、印刷しやすく、印刷機やコピー機に通りやすい。文字の手書きにも適しています。

ところで、紙には上質紙、中質紙、下級紙ってあるのご存知ですか?
学校でプリントに使っていた「わら半紙」は中質紙、晒紙やクラフト紙が下級紙です。

で、上質紙って一応定義があるようなのですが(木材パルプ100%、リグニンを除去など)、再生上質に関してはとても曖昧でした。プロなら多少わかっていても、シロウトがコピー用紙を買う時なんかわからないですよね。書いてあれば。ああ再生紙で環境に良いのか、と思うぐらい。

消費者がその商品についてわからない時、売り手の専横がおこります。食べ物でも、お米やお茶なんか、とても馴染みのある食材であるけれど、自分は目利きが利く!なんて人滅多にいないでしょう。

だから、なんとなく値段と広告で買ったりする、そんなものです。

しかし、製紙業界の問題は、偽装をしていたことで、実際の用紙は問題なく使えるものです。このところ、用紙問屋などもパニックで、従来「再生紙」とうたっていたものを出荷できず、再生でない上質で対応していても、それも在庫薄なんて状況です。

紙はかみなんだよー、環境をネタに売らんかなの姿勢がこんなことになったのは、
市場というシステムなのか、環境という宗教的な偽善なのか…

(Hatena::Diaryより転載)