不信のとき

2015年1月15日

「不信のとき」 1968年 大映
有吉佐和子の有名な小説の映画化で、最近ではフジテレビでもやっているらしいですね。当時「妻に読ませたくない小説」と言われたセンセーショナルな内容です。社長シリーズで、小林桂樹演じる部長と司葉子演じる妻が倦怠期になった時に妻がこの小説を読んでいるシーンがあります。

不倫をする旦那が田宮二郎、相手のホステスが若尾文子、正妻が岡田茉莉子です。他にも岸田今日子他、大映系の役者が数人と新人時代の加賀まりこが出ていますがそれはいいです。

田宮二郎が好演です。いい気になって落とされる、テレビ版の「財前」に通じます。そういえば赤ちゃんの出産シーンで田宮が白衣をきて病室に入るのですが、思わず「あ!財前」と言ってしまいました。

これは日本映画専門チャンネルの「私の好きな日本映画」でやっていたのですが(阿部千代がキャストのやつ)、リクエストした田宮ファンと称する人が「二枚目のクールな印象が強い田宮二郎が、ちょっと人間味のあるお茶目な役を演じているのです…」とあります。
この人が知りあいなら教えてあげたい、悪名シリーズはじめ大映時代の田宮はお茶目な二枚目の役が多いんですよ。

(Hatena::Diaryより転載)