2015年1月21日

「首」 1968年 東宝
小林桂樹という人は多くの映画に出て、様々な役をこなしています。
中には悪役もあるのですが、それでも憎めない。
大概はお人好しでのんびりした人物が似合うようです。
バカ正直な役も良くあいます。
それに対し森繁はいいかげんで女好き、
でもいざとなったらがむしゃらにやる。
そんなだから共演も多いのでしょう。

「首」では、ある炭鉱夫の拘留中の変死をめぐり、
小林演じる弁護士が関わり、
始めはちょっと手伝うつもりが、大きく不正義な権力を知り、
ついには尋常でない方向にはまり込んでいきます。
森谷司郎映画の小林は、正直が正義感になり、常軌を逸したところにまで
いってしまう人物を演じます。
この「首」の弁護士役、「日本沈没」の教授役もそうです。

この映画はエンディングがいまいちかなーと思ったら最後の最後が凄いです。
社長シリーズと並行してこんな映画にも出ていたなんて。

(Hatena::Diaryより転載)