発展、田母神問題

2015年1月30日

旧 10月14日 大安

今日の産経新聞で、アパの一面広告が載っていて、田母神論文が全分掲載されていました。
他の新聞はどうなのでしょう、日経や読売には載っていたかもしれません。

そして今日、田母神氏の国会聴取。
夕刊紙に「田母神開き直り」と見出しがある様に、持論をまったく変えずに答弁。
浜田大臣(質問者も浜田)があたふたしてる有様です。

この国会でまず、「バカの壁」を感じました。
「バカの壁」は養老孟司さんの著作です。
これは、
「(能力の低い)バカ」には言葉の通じない壁があるとか
「バカと利口」には壁があるとかいう意味でなく。

コミュニケーションには「話してもわからない」ことがあり、
そういう場合お互いを「バカ」だと思うということです。

野党などの詰問側は、論文を出した事の道義的問題を主体にしています。

本人(田母神氏)は
・この事が法に触れるのか
・内容が歴史的に間違っているのか

という視点で話しています、噛み合うわけがありません。

片方が道義、道徳、常識などに訴え、片方は法規で語ったら
これはやはり「バカの壁」でしょう。

次に、「シビリアン・コントロール」(文民統制)を考えました。
軍でないものが軍を統制する制度です。
日本の自衛隊の最高司令官は内閣総理大臣です。
万が一核装備をしても、核のボタンは文民である責任者に委ねられます。

我々は特に、戦前の軍が起こした未遂のクーデターと、
統帥権干犯(これは大日本帝国憲法の瑕疵かもしれないが)という問題を
頭に入れた上で、軍人の暴発は危ぶむ責があります。

でも、田母神氏の論文、イコール他国侵略かといえば否です。
過去の日本の名誉について語っているだけで、現在の自衛隊の戦略などは関係ありません。

論文がいかんという根拠が「村山談話」で、これを今に至る政府が踏襲しているから、
いかんという話なのです。

シビリアン・コントロールを双方で考えると、
体を張って働く軍隊を文民が統制するには、制度プラス国民的な信用が必要だと思いませんか?

国民は軍を信頼し、政府も支持する。
だから、徴兵にも従う。
軍は、国民と政府のために国を護る。

たてまえでもいいからこれぐらいじゃないと、モチベーションがもてないでしょう。

国民の一部、国会の一部は自衛隊を認めない。
ほとんどの国民は認めてるけど、積極的に評価せず。
自衛隊員は国防に命を懸けているけど、災害救助ぐらいしか感謝されない。

そんな、自衛隊のフラストレーションが田母神氏のような気がするのです。

それにしても、アパがいけないと思うのです、アパが。

(Hatena::Diaryより転載)