めくら

また、勝新です。「兵隊やくざ」を連日観ているのですが、
勝新の演じる大宮二等兵(時には一等兵)は字が読めません。
ところで、軍隊(陸軍)の階級は
二等兵(★)、一等兵(★★)、上等兵(★★★) →兵隊
伍長(★)、軍曹(★★)、曹長(★★★) →下士官(金帯1本)
少尉(★)、中尉(★★)、大尉(★★★) →将校(金枠に金帯1本)
その上は
少佐(★)、中佐(★★)、大佐(★★★) (金枠に金帯2本)
少将(★)、中将(★★)、大将(★★★) (金地)
元帥 です。
(★ と()書きは階級章のデザイン)
当然、偉い方が少なく、偉くない方が多いというヒエラルキーです。
兵隊は掃いて捨てるほどいて、金地の階級章は学校出のエリートです。
大宮はなにしろ元やくざの徴集兵なので、軍隊の中では下っ端です。

話がそれましたが、大宮は文盲です、戦前は結構多くいて、
「あきめくら」ともいわれていたようです。
「めくら弁当」という駅弁があって、あきめくらの人がわかるように、
絵で書いてあったそうです。
現代の日本では相当のお年寄りをのぞけば字の書けない人は滅多にいないでしょう。
兵隊やくざを、教養という軸と、階級という軸で表すと、
教養低、階級低 →大宮
教養高、階級低 →有田
教養高、階級高 →上官
という風になります。
本当はもうひとつ、人間性という軸で配役があるのです。
大宮は頭が良くて、階級が高くても、人間性の低い野郎には我慢がなりません。
その演出のために、「字も読めない」(そのかわり、女と素手のケンカは誰にも負けません)
大宮はという演出は必要だったのだと思います。

さて、勝新の代表作、渾身を込めたのは、「座頭市」です。
勝新は本当に目をつぶって殺陣を演じたそうです。
目の見えない人は見える人の感じられない物を感じるそうです。
勝新ならそこまで感じていたと思います。

(Hatena::Diaryより転載)

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